こんにちわ。Kitaike Art School講師の保谷です。
先月2月にはクラスのプロモーション動画の撮影がありました。運営の早川さんと生徒様、カメラマンの方には大変お世話になりました。
こちらが完成した動画となります。ぜひ見てほしいです。
3月に入り、コートがいらないほど暖かい日も増えてきました。3月といえば卒業式ですね。
私にとってははるか昔の出来事ですが、テレビなどで卒業ソングが流れると「ああ、もうそんな季節か」と昔を振り返ります。
さて、今回の講師Blogは「そもそも何のために絵を見るのか?」というテーマブログを書いてみました。絵を楽しむための根源について私の思いと考えを書いてみました。
学生の頃を思い出すと、私は美術の成績が良かったわけでもありませんし、特に絵が好きだったということもありません。
美術館などで綺麗な絵を観ても「あー上手いなー」くらいにしか感じていませんでした。
単純な話、絵に興味がなかったんですね。それに絵を描くことも観ることも正直意味がわからなかったので「自分には美術はわからない」と敬遠していました。
今考えると勿体無い話です。絵を描くのはともかく、もっと絵を観てもよかったですね。
そもそも絵を含む美術の世界に「わかる」とか「わからない」という線引きは必要ありません。一般的に「絵がわかる」とか「絵を観る力がある」とかは美術に対する知識をたくさん持っていることを指しています。
「レンブラントは17世紀オランダの画家で夜警という作品が代表作で・・・」
というような知識をたくさん持っていたり、絵をひと目見て画家の名前を当てたりできると「絵がわかる」ということになります。
(夜警)
でも、ここで考えてみるべきは、「そもそも私たちはなんのために絵を見るのか?」ということです。
画商や美術研究家は美術がわかる必要があるかもしれませんが、私たちはそうではありません。
「観て楽しむ」これが私たちの絵を観る目的です。楽しめれば絵をわかっているかどうかは問題ではないのです。
では絵を楽しむとはどういうことなのでしょうか。これも難しく考える必要はありません。
単純に「きれい!」「かっこいい!」というように感じたり、何かを思い出したり想像したりすれば、それは絵を楽しんでいるということになります。
「絵がわかる」「観る力」は更に絵を楽しみたいならあった方が良いかもしれませんが、普通に楽しむ分には必要ありません。
大事なのは自分なりの価値観でしっかりと絵を「観る」ということです。
「見る」と「観る」は意味が異なります。
「見る=目でものの形や色などをとらえること」
「観る=対象を意識的に集中して観察すること」
ただ漠然と見るのではなく、絵をしっかり観て自分なりの解釈をして価値観を見出すことが絵を観る、つまり絵を楽しむということに繋がります。
最近はスマホやパソコンの普及により、自宅でも名画や好きな画家の絵を観られるようになりました。
ピカソでもフェルメールでも代表的な絵は検索すればすぐに出てきます。
でもちょっと待って下さい。あなたが観ているのは本当に絵ですか?
今あなたが観ているのはモナリザではなく、モナリザが写っている画像です。この画像を何時間観ても絵を観たことにはなりません。
当然、絵と画像は異なるものなので実物をみた時の感動は画像からでは得られません。これは名画に限った話ではなく、全ての絵画に言えることです。
余談にはなりますが、最近はSNSが普及しており、描いた絵をSNS上で見せ合って意見交換するのをよく見ます。
作者がモチベーション向上や宣伝の為に絵をアップするのは理解できますが、SNS上の絵を褒めたり意見することはどうかなと思います。
実際に絵を観ていない人間がその絵の感想を述べるのは作者に対して失礼な話ですし、その感想は恐らく実物を観た時の感想と異なります。
美術館や個展会場など、実物の絵を観れる場所は全国どこにでもあります。
これからますます暖かくなっていくこの季節、絵を描く方もそうでない方も実物の絵画に触れられてみてはいかがでしょうか。
スーパーリアリズムとは!?デッサンとの違いとは!?詳細に解説したコラムになります。こちらもご一読頂けますと幸いです。
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午前10:00 ~ 午後14:30
午後19:00~ 22:00
毎週土曜日・日曜日
午前10:00~午後22:00
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